2020年8月14日〜8月25日まで帝国劇場で開催された、帝劇ミュージカルコンサート
「THE MUSICAL CONCERT at IMPERIAL THEATRE」の配信・収録の様子をご紹介します。
帝国劇場の現場では、このように正面入り口の前の車道に中継車を駐車し、収録を行なっています。
ここの道路は特に交通量が多いため、警備員を二人配置し、車や歩行者に注意しながら駐車させました。
コロナ禍の中で
この時期の現場ではコロナ対策が重視されています。 今回の現場では、劇場の出入り口で毎回アルコール消毒と検温を実施していました。
また、WOWOW独自でもコロナ対策ガイドラインを作成した他、毎朝社員の検温チェックや、機材の準備・撤収時でのアルコール消毒を実施しています。
マスクはもちろん、現場によってはフェイスガードも欠かせません。ただ、夏真っ只中の夏の現場にマスクはとても息苦しく、熱中症にも気をつけなければいけません。
増えてゆく配信業務
コロナの影響でお客様が会場に足を運ぶことが難しい状況の為、配信業務が増えてきています。配信業務では、他社の配信事業者との回線チェックを経て、視聴者の皆さんへ映像をお届けしています。
回線チェックの内容は、
① 本線と予備線の切り分け
本線とはまた別に予備線を用意し、何かトラブルが起きた際、すぐに予備線に乗り換えられるような環境を作ります。
② カラーバーと音声1KHzで基準をセット
映像と音のレベルに関して相手先と基準を確認します。
③ 音声のチャンネルアサイン確認
送っているチャンネル番号に間違いがないか互いに一つずつ確認します。
④ リップシンクの確認
映像と音でズレがないかを確認します。
このように視聴者の皆様へ正確に現場の映像を届ける為に、セクション間で送り合っている信号の認識が合っているか確認をしています。
また、配信前後には配信事業者がVTRと中継映像の切り替えを行なっている為、キュー出しなど正確な情報伝達・コミュニケーションが重要となっていきます。
日々勉強!
今回の帝劇コンサートの撮影は、舞台稽古orゲネプロ(最終通し稽古)を撮影した資料映像を基にディレクター兼スイッチャーがカット割りを作成し、カメラマンに資料を送り各自勉強をして本番に挑みました。
カメラマンは本番までに映像やカット割りを確認できる時間がそう多くはありません。その限られた時間の中での勉強を基にカメラマンは初回公演から高クオリティーの配信をお客様にお届けする必要があります。
また、前回よりもさらに完成度の高いものを目指すべく、公演があるごとに勉強を重ねます。
前回撮影した映像を基に、各個人改めて確認し直し、ディレクター中心となりミーティングを重ね、本番に挑んでいます。
最後に
今回は複数回ある公演の配信業務ということもあり、上記の写真のように公演ごとに勉強をする機会がありました。現在、WOWOWエンタテインメントでは収録業務が主となっているため、本番一回のみの撮影現場が多いです。
今回のディレクター兼スイッチャーである技術事業本部長は、「ツアーや複数回公演のものでも1本目から圧倒的に素晴らしい出来だと言われることをいつも目指しています」と先日言っていました。
カメラマンとして今回の配信業務に参加した私は、ディレクターの求めている画を一発で決めることの難しさを痛感し、改めて収録や生中継現場でカメラをこなす先輩方に憧れを抱きました。
今回の帝劇ミュージカルコンサートの様子は、第二部が11月21日18:00〜WOWOWにてOA予定です。
(第一部10月に放送済)
ぜひご覧ください!
https://www.wowow.co.jp/detail/171416
すみれ:カメラ・制作
入社2年目。主にCAとADを担当。今回はカメラマンとして配信初参加。最近ではスクリプター(指示出し)も勉強中。